11.29.2011
出会い
誰かが言った。
出会いは必然である と。
旅をしていると、日々出会い、すれ違い、知り合い、そして別れる。
あれもこれも、会うべくして会ったのだとすると、出会いとはなんとも不思議なモノだと思う。
私は、その日その時その道を、ただ歩いていた。アマゾンキングロッジから、アルマス広場へ向かってぼんやり歩いていたんだ。
「チョット マテ・・・・」 そう聞こえたような気がした。
「チョトマテ・・・ニホン デスカ」 確かにそう聞こえた。歩みを止めた。
振り返ると、小さなおばさんの笑顔と出会った。
ハテナ? この人はなんで日本語しゃべってんだ? ってか誰だよ?
なんだか面倒臭くて、適当に話聞いて、早々にきりあげましょ、って思った。
日本人の友だちがある と言って、4,5人の名前を聞かされた。
ふん、ふん って聞く。
日本に半年ほど住んでたことがある と言って、都はるみの歌を聞かされた。
生憎、私は、その歌を存じませぬ。
カタコトの日本語まじりのスペイン語で、機関銃のようにしゃべくるおばちゃん。
あまりに一生懸命な様子なもんで、いつしか私も、一生懸命彼女の話を聞いていた。
日本が好きということを、ひとしきり話終わると、今度は私に、どこに泊まっているのか?と聞いた。
広場の近くのホテルに泊まっているけど、高いから安宿に引っ越すの。これから宿は探すところだから、まだ決まっていないけどね・・・って答える。
私はお誕生日記念で50ソルもするホテルに泊まっていたのでした。(って言っても1500円くらいだ けどね)
夜はセビッチェを食べて、ケーキも買って帰って、ひとりで感謝の意を込めてお祝いしてたの。
そんな贅沢は一晩限りのことだから、今日は15ソル程度の安宿に引っ越すところだったのです。
じゃあ、私の家に住んだらいいさ~ とおばちゃん。
ハテナ? あなたの家はホテルですか? なんの話かよ?!
「ワタシ イエ。 ノー ホテル。 イク イッショニ~」
「バモス!バモス!」と繰り返すおばちゃん。
意味分からん・・・・とりあえず、いくらで泊まれるのか聞いてみる。
「タダ、ノ~オカネ」 ときた。
ハテナ?ハテナ? ってか、誰だよ?!
日本人の友だちの名前、カタコトの日本語、日本に住んでた、タダでいいよ・・・って、よろしくない結末が待ってる典型的なパターンじゃない!! 気をつけろ!!
経験的にはそう考えた。
だけど・・・
このおばちゃんの顔見てると、なんだか悪い人には思えない・・・大丈夫なんじゃないかな~と思ってしまいました。
人を見抜く、なんてことは私にはとてもできたことじゃないけど・・・・・
この人を信じてみたい という思いは確かなものだった。
彼女の家は ベレン に在るという。
治安が悪い地域であると聞いていました。
大丈夫か!!!ホントに!!!
出会いとは、必然である。 誰かが言った。
これもまた、出会うべくして出会ったのならば、この先にナニが待っているのか・・・・
私に、ナニを教えようとしているのか?
覚悟はできているのだ。
Let’s わくわくなのだ。
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