6.13.2012

弓場の一日。


まだ夜も明けきらぬ午前6時。

食堂へ向かう目の前の空には、沈み行く月が見えた。





弓場農場の一日は、

「朝食の支度ができたよ!!」

の合図で始まる。


角笛。   ぶぅーーうぉ~ん   ぶぅーーうぉ~ん。



農場中に響き渡る、この笛の音で目が覚めるんだ。

コレは昼ご飯の時の写真だよ。



角笛が聞こえて、あー起きなきゃ、と思いつつ、あと五分・・・的なまどろみをさ迷う。

寝ぼけた頭で、ここは弓場だったんだ、ホントに起きなきゃ・・・と身支度を整え、食堂へ向かう。

6時15分。  

朝ごはんの時間が少しづつ遅くなってく。今日なんて、6時半まで眠っていたよ。


朝はパンを頂いております。ご飯もあるよ!!



それでも、まあいいんです。 7時までにご飯食べて準備できればセーフなんです。


7時。
畑へ向けて出発。


昇りつつある太陽を眺めながら、


トラクターが引っ張る荷台に揺られて。





おくら畑に到着。

収穫作業なのだ。



作業着は全部貸してくれる。長靴も、靴下までも。




立派な木であります。

私の家で育てていた、家族の食卓を賑わすかわいいオクラとはえらい違いだ。




午前中はこれでお終い。

12時に角笛を吹いて、お昼ご飯が始まる。

みんなで黙祷する。

それからいただきます。



食卓にはオクラも並ぶよ。


いろんな姿になって出てくるよ。

食べ放題なんだ。ご飯に味噌汁。とれたての野菜。たまご。漬物。豆。

それから、日替わりのメニューがなにかしらあって、私を楽しませてくれる。

あんかけ焼きそば、うどん、てんぷら、おから、茶碗蒸しのようなもの、カレーライスの日もあった。いつも日本の料理ですよ。

ついつい食べすぎてしまいます。



午後は1時から



オクラのパック詰めをやります。


町のスーパーに出荷してるらしい。300gのと400gのと作ります。
ブラジル人もおくら食べているんだね!!




パック詰めが終わったら、晩ご飯まで自由時間だね。

早く終わる日もあれば、5時くらいになった日もあった。

シャワーを浴びたり、洗濯したり。


こちら洗濯場。
洗濯機3台。手洗い用に洗濯板になってる流しもあるのだ。


作業着はこの昔っぽい洗濯機で洗います。

洗剤も手作りのがある。スライムみたいなとろり~んってヤツ。



6時15分に角笛がなって、夕飯を頂く。

夕飯の後には、お湯が沸いてる。

ここはまるで日本だ。まるっきり日本だ。



お風呂ですよ。銭湯だね。湯船は4人が足を伸ばして入れるくらい。
やっぱ湯船はいいね。温泉じゃないけど、温泉って言っちゃうヤツがおる。
りんちょだ。その気持ち分かるよ。



夜は、お酒も飲めるよ。つまみも作ったりしてね。



えび。 これは魚釣りの時の、えさの残りなんだってさ。


消灯時間なんてない。好きなだけ飲んでていいんだってさ。

ここには、決まりなんてないんだってよ。


私は、12時ごろには眠ります。

明日も早いからね。



弓場農場の1日。だいたいこんな感じだけどね、

作業はオクラだけじゃないんだ。収穫しない日もあるから、にんにく畑の草取りとか、かんぴょう作りとか・・・

まあいろいろだけど、とりあえず、ご飯食べて、働くってこと。

寝て、働いて、食う。人間の普遍的な生活がある。実にシンプルだよ。

弓場の弓場らしいところは、またあとで紹介させて頂きましょう。

それにしても、

ここ、ホント不思議な所なんだ。

不思議っていうか、私の今までの生活や、常識や、心地よい塩梅や・・・・・なにもかもが覆されるような感覚。

本当のことがなんなのか?大事なものはなんなのか?

もう1回考えてみようって気になる。

おもしろいよ。弓場農場。

2 件のコメント:

  1. 不思議なところですね、知りませんでした。なにかに、行き詰ったら、立ち寄ってもいいかな?無心に働いて、のんびりしたら、振り返ってみたいかな?でも、あんまりじっとしていても、前に進めないのかな。なにか、不思議な存在だな。

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  2. tanaka さん

    ホント不思議なところですね。農場の中には、資料館があって、移住の歴史やらを勉強しました。知れば知るほど、分からないことがたくさんになって、とっても興味深いです。

    たくさんのことを感じています。考えてもいます。なかなか無心にはなれないでいます。
    良い時間です。

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